DINARY DELTA FORCE / BED TOWN ANTHEM

19:47 Unknown 0 Comments


DINARY DELTA FORCE / BED TOWN ANTHEM

「やっぱり王道は良い」

80年後半から90年代のHIPHOPにはドハマりしたし、今でも好きだ。
Pharcyde、Tribe、EPMD、Main Source、Mobb Deep、Nas、Common、Pete Rock…
今でも聴けば熱くなるしワクワクする。
この頃の音楽はトラックやラップだけではなく、
空気感もパックされているから感じることができるんだな、と思う。

これはそんな空気感を日本でパックした曲だ。

DINARY DELTA FORCEは神奈川藤沢をフッドとする
4名のラッパーから成るグループだ。

フっと吹きかけると埃が舞うようなビートに、
カラーの異なるラップが乗る。掛け合う。

メンバーは以下。
それぞれグっときたラインも一緒に。

祭SP a.k.a SHAKA DA HUSTLER
"
EVERYDAY BUY MONEY WITH TIME
まぁしょうがないってSMOKEでHIGH
転がすDICE 賭けるMY LIFE
魅せてくれこの町からのFLY
"
N.I.K.E a.k.a DUSTY HUSKY
"
辻堂PROJECT WRITERのCAMPUS
ヤバくなるSKILLにはBUFF出来ないPERFECT
CASH RULES EVERYTHING AROUND ME C.R.E.A.M
真っ黒いチップで塗りつぶすSCENE
"
RHYME BOYA
"
ここの土を踏めよMY SHOES
毎分毎秒で動くMY HOOD
哀愁蹴り飛ばしてまた来週
哀愁蹴り飛ばしてまた来週
"
ROMELICA a.k.a CALLY WALTER
"
滑り出した創造性豊かなガキが見せる羽ばたきは
人より高く飛ぶことで得るものすべてがこの地へのエール
"

それぞれ上手いのだがグループとして各々のカラーが出て
よくまとまっている。

やもすると、
「ローファイなトラック」、「一辺倒なラップ」、「フローに幅がない」
と括られてしまうかもしれない。

そう思った人はもう一度トラックをよく聴き、リリックを聴いてほしい。
ローファイだが削られたビート、刺々しいリリック、共感、うなずける言葉のチョイス。

この曲を聴くと、昔を思い出してアナログを引っ張り出してしまうはず。
自分はMobb Deepを引っ張り出した。

OLIVE OIL / Vig Summer Comes Again 1978 feat. Freez, Taboo1, DJ Shoe

17:11 Unknown 0 Comments


OLIVE OIL / Vig Summer Comes Again 1978 feat. Freez, Taboo1, DJ Shoe

「ゆるふわで切れ味抜群じゃねえか」

OLIVE OILは福岡在住のトラックメーカーで自分の初耳は確か
SAMURAI CHAMPLOOだったはず。

その頃からいいトラックつくるなぁと思っていたのだが
EL NINOを聴いた時には飛ばされた。
相方はMC FREEZか!と興奮したのを覚えている。

この曲は言えばEL NINOにTABOO1、DJ Shoeが加わった
まさにドリームチームともいえる。

ドリームチームといったもののTABOO1は自分の中で
あまりパっとした存在じゃなかった。
MSCの中でもあまり得意じゃないラップをするので
漢、PRIMALやJUSWANNAと比べると自分の中では評価は低かった。

だが、LIFE STYLE MASTAを聴いたときに心の中で
TABOO1に謝った。
確かに客演が多いが、TABOO1のリリック、ラップが冴えており
且つ、トラックも豪華なメンツが揃っている。
是非聴いてもらいたい。

今回の「Vig Summer Comes Again 1978」では
ゆるく、浮遊感が漂うメインを上物にし、
DJ Shoeのスクラッチが絡まる心地の良いトラック。

元ネタは、
Herbie Hancock / You'll Know When You Get There


そこへ、TABOO1が冷静且つカッチリはめるタイプのラップを披露。
TABOO1はこの曲でも上手くなっていると感じるし、
こういうトラックが良く合う。

FREEZは少しだけ高めの声質で言葉を詰めるタイプのラップ、
だがリズムを無理に取ろうとするタイプではない。
この曲でも変わらないので安心する。

DJ Shoeはスクラッチで参加しているが相変わらずの存在感。
やはりというべきか嫌味に感じず、曲に合わせているあたり

流石だなと思った。
BIG BALLSを聴いた時から上手いなぁと思っていたが
この曲では優しいスクラッチが垣間見れる。

元々のユニットかと思うほど上手く仕上がっているこの曲。
それぞれの活動の道が重なった瞬間のこの曲を是非聴いてほしい。


 


STERUSS / 真夏のJAM

17:59 Unknown 0 Comments

STERUSS / 真夏のJAM
友人宅にて…
あれ?この元ネタなんだっけ…?
にしてもサンプル使いは粋だなぁ。
ラップもいい!

そもそもSTERUSSを知ったのは
blastにて連載されていたコーナー「HOMEBREWER」で
紹介されたアーティスト達のコンピアルバム
HOMEBREWER'S Vol.2」だった。

収録されていた「ibukuro」に飛ばされた。
こんなにかっこいいJAPANESE HIPHOPあったか!?と。

そんなSTERUSSのアルバム「白い三日月」、
友人が購入していたため、聴きに行ったときの話だ。

あれ?この元ネタ…調べたらすぐに辿り着いたが



Isao Suzuki / Everything Happens To Me

だった。これも名曲で、アルバムを持っていたので
フレーズを聴いて聴いたことがあると思ったわけだ。

BELAMA2
熱いラップ。
聴き取りやすい声質かつ韻も固い。
人間的に真面目なんだろうなぁと思わせるフロー。
特別光り輝いて見えるスキルがあるかというと
そうは見えないが、無難にこなす、聴きやすい
そしてリリックが熱い為、聴いてる側も熱くなる。
介護士。

CRIME SIXXX
抽象的。
高い声質、飄々としたラップ。
抽象的だが誰にでも経験があるようなリリックであるため
情景が浮かびやすい。その為か、「降神」の「志人」「なのるなもない」のような
ラップとは「抽象的」具合が異なり、聴きやすく浮かびやすい。
教員(!?)

KAZZ-K
フレーズの使い方、サンプルのセンス、ズバ抜けている。
他の曲もそうだがZZproのDJ・トラックメイカーは皆(三木祐司とか)すごいと思う。




「STERUSS」は全体的に穏やかな、攻撃性が少ないラップ、トラックで
内面、自分自身の感情や立ち位置、過去、現在、未来に焦点を当てていることから
初期の「Kick The Can Crew」に通じる部分もある。

後はナイトフライトで紹介されていたというのも自分的には大きいw

最近では生Jazzバンドとやっていたりと目が離せないグループなので
その曲はいずれまた。

S7ICK CHICKs / NEW MONEY Female REMIX

23:00 Unknown 0 Comments



S7ICK CHICKs / NEW MONEY Female REMIX

女性ラッパーで上手い人はいる。
ただ、見つけるのは中々難しい。

昔はHACなんて人もいた。
※「hac ゆ」でサジェストされる

近年はそれこそ「本物」と呼ばれる
女性ラッパーも増えてきたが、
この曲を聴いたときには全員が本物だと思えた。

メンバーは以下の通り。

AYA a.k.a.PANDA
上手い。彼女は無理をしないスタイル。
低い声質で流れるようなラップをする。
自分的パンチラインは以下。
"
広げるMarket カリカリのバゲットの上に乗っけて
食べちゃうターゲット
"

FUZIKO
言い切り型ラップ、「般若」と少し似ている。
力強いラップが持ち味か。

SYK
歌とラップを駆使する。
ありがちな「歌手がラップしました」という感じではなく
高いスキルのラップを聴かせてくれる。
また、英語、日本語のチョイスが上手く、
ラップが音にハマる。
"
あたしがSYK
Everybody says my name
今を生きる為に
We gotta get money
"

LADY CAT
ギャル。ラップは煙く気怠い感じで上手い。
「bitchez」の言い方が自分的には好き。

CASPER
声質から最初は男性かと思った。
「400」くらいの「shing02」にも似ている。
早回しなラップが得意のよう。

Lipstorm
上手い。
女性らしい声質だが言葉のチョイスはかなり煙い。
音にハメるのも上手く安心して聴けるラップ。

AYA
シンガー。
伸びやかな声質が良い。
彼女が「S7ICK CHICKs」を締めていると感じる。

CDもしくはアナログで欲しいのだが、
今のところリリースはしていないようで
Youtubeからのみ聴くことができる模様。
※プロモも出ていなかったと思う。

トラックは「ISH-ONE」の「NEW MONEY」で
AYAが歌い直している。
とても良い。なるべく大きい音で聴くと良い。

自分自身の仕事場が渋谷なので、
この曲を聴きながら友人と歩いたのだが
かなり爽快だった。

次世代のFemale HIPHOPを感じられるこの曲を
是非聴いてほしい。

Fla$hbackS / Fla$hbackS

21:30 Unknown 0 Comments



Fla$hbackS / Fla$hbackS

「なんだこの曲は…」
この感情が最初に抱いた感情だった。
気怠い雰囲気を醸し出すトラック、従来の日本のラップとは
全く異なるフロー(USとも言えない)、言葉のチョイス、押韻。

この曲は2013年のクラシックだ。
そう思った。

恥ずかしながら「Fla$hbackS」については
全く知らなかった。ただ、メンバーのバックグラウンド、
繋がりを知るとこのクオリティは出るべくして出たと言わざるを得ない。

「Fla$hbackS」は以下のメンバー構成となっている。

jjj
気怠いラップ、後ノリ、USという言葉が似合うラップスタイル
最近のラッパーのように、カッチリはめるタイプではない。
かといってスウィングするようなラップでもない。
煙い、気怠いラップ、めちゃくちゃ上手い。

Febb As Young Mason
パンチライン必至、US、この曲で締める部分としては彼になる。
キャリアも充分で10代の頃から、Tetrad The Gang Of Fourの
SperbとともにCracks Brothersというユニットで活動している。
存在感、ラップをとってもズバ抜けている。且つ落ち着いているラップ。

KID FRESINO
この曲ではラップを披露していないが、ラップはめちゃくちゃ上手い。
ソロのファーストではパンチラインを「言い切る」ラップが多いように
感じた(それもめちゃくちゃ上手い)が、どんどん成長、変化して
おり「Backward Decision」では流れるようにパンチライン
を決めているように聴こえる。
笑顔がかっこいい。

また、全員トラックメイクも行えるので
入り乱れてのProdが多い。

まさに次世代、この曲を聴いて
まだまだJAPANESE HIPHOPは面白いと思わせてくれた。
感謝。


元ネタは、USのあるバンドの曲らしい。
見つけたら追記する。

LIBRO / 雨降りの月曜

14:01 Unknown 0 Comments


LIBRO / 雨降りの月曜
初めて聴いたのは高校2年だったはず。
当時タワーレコードのJAPANESE HIPHOPコーナーに
陳列されていて、餓鬼レンジャーのCDと一緒に買った覚えがある。

帰ってきて聴いたところ、初めの「胎動」で飛ばされてしまった。※その話はまたいつか

聴き進めていき、トーンダウンした音楽が鳴ったところでライナーを確認すると「雨降りの月曜」と書いてあった。
なんて叙情的、なんて詩人だと思った。

ラップスタイルは高音を駆使するがとても聴き取りやすくジャケットに顔は出ているが、
想像するに木梨憲武みたいなラッパーなのかなとか思った。

押韻も無理なくスムーズで、とても良い。
また、LIBRO本人がトラックを作っているからなのか他のラッパーのように無理に攻めない、行かない。
テンポ、ノリを考え、ここでその音が鳴ったら良い、という場面で押韻する。とても心地良い。



"
成長の延長線上
自分に叩きつける挑戦状
公園の片隅で一人
その他は夜風に揺られる緑
"

簡単に情景が思い浮かべることができ、
この人はとんでもないラッパーだ!と思った。
※別の曲でもものすごい情景が浮かぶ。

また、この「雨降りの月曜」の元ネタは
有名な「Tenorio Jr.」の「Nebulosa」となっている。



ただ、元ネタを聴いても自分は「雨降りの月曜」の方が
好きだと感じる、元ネタを超える曲だとも思っている。